Iの漂流戦士






正義は隼人の自宅に向かっていた

修がどこに居るかは分からないが、殺人鬼が現れる前に新造に会う必要がある


それに……。隼人の現状も確認したかった


今どんな状況で、あれからどんな生活をしていたのか気になった



そして父親である新造のあの日の言葉は嘘だったのだろうか


“これからは隼人の気持ちを優先して、母親にも父親にもなれる親になります”

正義はギュッとハンドルを強く握った


殺人鬼がターゲットにした時点で答えは一つ

柿崎新造は何も変わっていなかった


隼人の自宅まであと数分の距離に達した時、正義は突然ブレーキをかけた


クルクルと回る黄色いランプが光っていて、車のライトが通行止めの看板を照らした



(通行止め……?なんで?)


急いでシートベルトを外し、外に出ると工事中の文字が


昼間に道路の補正作業でもしていたのか、ランプだけが光り人の姿はない


大方、明日の朝からまた作業が開始されるのだろう



正義は焦っていた

車で行くには別の道を探さなくてはいけない

しかしそんな余裕はない


考えた末、正義は車のエンジンを止めて歩いて向かう事にした


工事中の場所は、徒歩ならば通れるように道幅が確保されていた