「おばさん……アサミ、いるんだよね?」
「えぇ……顔、見てあげて。アサミ喜ぶわよ……」
目に浮かんだ涙を、こぼさない様に我慢しながら答える。
……アサミは、こんな俺の事を待ってくれているのだろうか。
そう考えながらも、アサミの入っている棺へと近付き、恐る恐る顔を覗き込む。
するとそこには、自分の目を疑う様な光景があった。
「何で……笑ってんだよ……」
……聞けば昨日、学校から家に帰る直前の事故だったらしい。
見通しが悪く、信号もない場所だったそうだ。
頭には包帯、透き通る様な肌には沢山の傷を作っている。
痛かっただろう……
辛かっただろう……
なのに、優しい笑顔が浮かんでいる。
すると、おばさんが俺に言った。
「由ちゃんが来る前にね、この子笑ったのよ……不思議だね。嬉しかったのよ」
そう言うとおばさんは、わっと泣き崩れたが、滲み始めていた俺の涙は
消えてしまった。
俺の時間は、そこから止まってしまったんだ。
「えぇ……顔、見てあげて。アサミ喜ぶわよ……」
目に浮かんだ涙を、こぼさない様に我慢しながら答える。
……アサミは、こんな俺の事を待ってくれているのだろうか。
そう考えながらも、アサミの入っている棺へと近付き、恐る恐る顔を覗き込む。
するとそこには、自分の目を疑う様な光景があった。
「何で……笑ってんだよ……」
……聞けば昨日、学校から家に帰る直前の事故だったらしい。
見通しが悪く、信号もない場所だったそうだ。
頭には包帯、透き通る様な肌には沢山の傷を作っている。
痛かっただろう……
辛かっただろう……
なのに、優しい笑顔が浮かんでいる。
すると、おばさんが俺に言った。
「由ちゃんが来る前にね、この子笑ったのよ……不思議だね。嬉しかったのよ」
そう言うとおばさんは、わっと泣き崩れたが、滲み始めていた俺の涙は
消えてしまった。
俺の時間は、そこから止まってしまったんだ。


