「由。由はさ、アサミが軽い気持ちで男と付き合ったりする奴だと思うか?」


メットインに忍ばせておいた、ペットボトルのスポーツドリンクを片手にゲンキが言う。


「さぁな。昔はそうじゃないと思ってたけど、今は違うな……前はもっとしっかりしてた」


さっきのイライラが止まらない。その分、口から溢れるように飛び出してくる。


「大体さぁ、普通恋人でもない男と肉体関係作るか?おかしいよ!」


すると、またしても呆れた顔でゲンキが言った。


「考え古いなぁ……」


「はぁ?じゃ、お前の彼女が同じ事しても許せんのか?」


俺が腹を立てて言ってしまった事に対し、ゲンキは口角を上げる。


「だってアイツ、誰の物でもねぇじゃん。お前がアサミの彼氏みたいな口ぶりだな」


……しまった。