するとアイはカメラの前に立ち、むつけた顔をした。


｢やっぱり由……私と居てもつまらないんでしょ？｣


やっぱり彼女にこんな事を言われると、男は焦るもんだ。


｢そんなこたぁないよ｣


｢うそだぁ！だったらもっと楽しそうに出来るでしょ？｣


｢ホントだって！……アイの事好きだし……可愛いと思ってるし……｣


本心。


｢ホント？じゃ、キスして？｣


｢へ？｣


なんて言ってる間に、アイがズイズイと近寄って来る。


ズイズイ……ズイズイ……


また接触か……？


３……


２……


１……


ヒョイッ


アイが突然しゃがむ。


パシャッ！


｢ぬがっ？！｣


撮られた……。


｢ヤバイ！｣


撮影した画像を確認すると、口を尖んがらせた俺がいた。


｢ダメダメ！これはダメだって！削除！｣