それにしても、こんな事わざわざ聞かれたのは初めてかも。
人付き合いなんて9割ノリと雰囲気だし、仲良くなるキッカケも気付いたらって感じだし。
『興味…………?』
千花は理解出来ず首を傾げている。
『なんかさ、千花って俺が知ってる女の子達とはちょっと違うんだよね。だから全部が新しいって言うか新鮮って言うか』
この言葉を言ったらこうゆう反応があるだろうな、とか今までの経験上なんとなく分かるんだけど千花にはそれがない。
だって俺が接した事のないタイプだから。
『………でも私、全然面白くないよ?
………楽しくもないと思うし』
千花は基本、自分に自信がない。だから控え目だし大人しい。
俺はニコリと笑いうつ向く千花を見た。
『俺は楽しいよ、千花と居ると』
多分、俺の中で同じような女子達に対して少なからず飽きがあったんだと思う。
だから千花の事が気になるし、興味がある。
これを言ったら怒られそうだから言わないけど。
『じゃぁ、もう暗いから気をつけてね』
ファーストフード店を出て、俺は電車で帰る千花を見送った。
『……うん、宮澤君も』
千花はそのまま改札に行くと思いきや、なんだか
様子が変。なかなか歩き出そうとしないし何かを言いたげだった。
『なに?俺ともっと一緒に居たい?』
『………違っ……そうじゃなくて、あの、勉強……。
さっき宮澤君いつも赤点ギリギリだって言ってたでしょ?だからその……』
言いたい事が上手く言えない千花はなんだか可愛い。もしかしたらずっと言うタイミングを考えてたのかと思うと余計に。
『うん、今度勉強教えて』
俺がそう言うと、千花は嬉しそうに笑った。