君はガラスの靴を置いていく





『俺と千花ちゃんはね、期限付きの付き合いなんだよ』


…………期限…付き?

困惑している俺に先輩はため息をついて校舎の壁に寄り掛かった。


『千花ちゃんが宮澤君の事引きずってるのは分かってた。でもそれでもいいから、まだ好きでもいいから付き合って欲しいって言った』

そう言えば体育倉庫で千花がそんな事を言ってたっけ。あの時はなんにも気に止めなかったけど。


『なかなか頷いてくれない千花ちゃんに俺は期限付きでかまわないって頼んだんだ。その間に俺の事を好きになって欲しくて』


千花と先輩の間にそんな約束があったなんて全然知らなかった。だから何度聞いても千花は先輩を好きだと言わなかったのか。


『正直、自信はあったよ。誰よりも大切に出来るって思ってたし千花ちゃんの事が本当に好きだったからね』

『……』

俺は男だからよく分からないけど先輩は女子が理想としてる男に近いと思う。

頭もいいし見た目もいいし家柄もいいし、おまけに優しくて一途でこんな完璧な人他に居ないんじゃないかってくらい。

こんな人に想われたら大半の人は好きになる。