君はガラスの靴を置いていく





『ですよね。まぁ、私との事がなくても終わってましたよ。先輩が1人の人と長く付き合うなんて無理ですもん』


『お前が言うな』


『あれ、知りません?私けっこう長続きしますよ。みんな年上なんで心が広いんです』


『あっそ』


悠里の甘い香水は余計に俺をムカムカさせた。そんな俺を見透かしたように悠里の手が俺の肩に触れる



『だから……またします?私と』


寝ている耳元で囁かれた声。

俺はくるりと振り返り悠里を見た。


『俺同じ学校の女に手出すのやめようって決めたばっかりなんだよね』


別に女はいくらでもいる。わざわざ近場で漁る必要はない。


『それって、新しくって事でしょ?
もう関係済みの私には関係ないですよね?』

『本当、お前って悪い女だよね』


こんな安い挑発にのるほど馬鹿じゃない。誰が来るか分からない保健室でヤるほど欲求不満じゃないし、それこそバレたら噂話では済まない。

でも…………


『私からはもう求めません。したいなら先輩から求めてください』

『………』


『それとも、前の彼女が気掛かりですか?』


その言葉にプツンと何かが切れて俺は悠里を押し倒した。クスリと笑う口元はまさに計算通りという顔だった。


『声出すなよ』

『さぁ、それは先輩のテクニック次第ですから』