君はガラスの靴を置いていく





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『糸井さんと何かあった?』

次の日、まるが課題をやりにうちに来た。気付けば夏休みも後わずかしかない。


『なんで?』

まるの言葉に動揺はしなかった。


『だって課題やるなら糸井さん呼んだ方が早いじゃん。それになんか雰囲気で分かる』


確かに暑い中、男同士で課題なんてやりたくない。むしろ頭のいい奴呼んで写させてくれって感じ。


『だったら、まるの知り合いか誰かに終わった課題借りてきてよ。俺の友達で勉強出来る奴いねーし』

『…………』


少し沈黙が続き、進まないシャーペンの音だけが響いていた。



『別れたの?』


『俺の性格知ってるだろ』


まるは数々の俺の恋愛を見てきた。共通して言えるのは始まり方も終わり方も同じだって事。


俺は相手に別れようとは言わない。

だって別れるには理由が必要だから。

どんな理由を言ったって綺麗に別れられる事なんてない。

だから自然と距離を取ったり、
相手に別れを諭す事の方が多い。

まぁ、一番はお互いに新しい人が出来るのが楽なんだけど。


別れ際に泣かれたり、喧嘩になったり、
そういうのは一番面倒だ。