君はガラスの靴を置いていく





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悠里の自宅は街外れの高級住宅地にあった。並んでる家はどれも大きくて、すれ違う人達もみんなどこか品がある。


『ここです』


悠里が足を止める頃にはすっかり日が落ち始めていた。


『………まじでここが家……?』

まるで漫画に出てくるような大きな門があって、
ガレージには高級車が2台。そして広すぎる庭の奥には三階建ての家が立っていた。


『はい、表札に“一宮”って書いてあるでしょ?』


--------------確かに。
でもまさかこんな家に住んでると思わないじゃん。


『どうぞ』

悠里がセキュリティを解くと門は自動で開き、立派な庭園が出迎えてくれた。


『つーか、やっぱり金持ちじゃん』

『だから違いますって。ママが若い時にプレゼントされた家らしいですよ。そこに住んでるだけなんでお金事情はみんなと一緒です』


こんなでかい家プレゼントされるとか何者?

まぁ、悠里を産んだ母親だから美人には違いない。しかも自由奔放の性格もばっちり遺伝してるみたいだし。