イチの少し照れた顔が浮かんだ。 意識したあの夜から、ゼロか百か、百になるのに時間は掛からなくて。 きっかけは同じベッドで抱き締められた、それだけ。 終わりは、イチに彼女が出来たから。 なんて、ありふれたこの恋も、 あたしには今も、まだ大事で、 消えないこの感情に苛立って見えない“さゆりちゃん”に嫉妬する。 イチに抱き締められるのがあたしでありたかったと、泣けない自分に少し笑った。 Fin