かさの向こうに縁あり

二人を見るに、それは今回だけでなく、毎度のことのようだ。


そういえばこの声……

どこかで聞いたことがある気がしてならないのだけど、思い出せない。


続けて口を開いたのは、原田さんを冷めた目で一瞥した尾関さんだった。



「監察方の尾関雅次郎っす」


「同じく、尾形俊太郎です」



私から見て左にいる男性は、先程名前を間違えられた尾関雅次郎さん。

そして右にいる男性は、物静かそうな尾形俊太郎さん。


……何となく、原田さんが間違えるのも少し理解できる気がした。


そんなことを暢気に考えている暇はない。

すぐに紙に伝えたい言葉を書いた。



『よろしくお願いします』



見せると同時に、頭を軽く下げた。


それは、これからここで、新選組の屯所で暮らしていくんだな、と初めて感じさせた。


もう現代には戻れないんだ、とも。



「そういえば」



一通り挨拶が終わると、原田さんがそう呟いた。

何かを思い出したような口調だ。