かさの向こうに縁あり

物静かすぎて、何故か少し悲しくなって、自分の置かれた状況に笑えてきた。

思わず口元が綻ぶ。


分からないことばかりだし、そもそも何でタイムスリップ的なことになっているのかが分からない。

何で笑えてくるのかも、分からない。


ただ何となく、だ。


どうやら今の私の頭は空っぽらしい。



目の前の膳がふと目に入る。

でもこれを片付けるにも、どこへ持っていけばいいか分からない。


ということで、何もすることがなくなってしまった。

暇だな……


でもあれ、私何かを忘れてる気がする。

何を忘れて……って!



「……!」



そこであることに気づいた。

思わず開けた口が塞がらなくなった。



私、荷物を苑さんの家に置きっぱなしなんだった……!



平助に連れられるままに来たから、苑さんを放置してきてしまったも同然なんだ。


今頃どうしているだろう?

心配して探してくれていたりしないだろうか……?