「少しは新選組を理解したか?」



近くにあった肘置きを自分の方に寄せ、土方歳三はそこに肘を置く。


理解したか、と言われても、それほど説明されてもいない気がするけれど。

やはり私が新選組を誤解していた、ということなのかな……?


そうだとしたら、いや絶対にそうだと思うけど、すごく申し訳なくなってきた。



――あれ、何か熱い視線を感じる……


いつの間にかぼーっとしていた。

そして知らぬ間に、彼は肘置きに頬杖をついて私をじっと見ているじゃないか!


また異人だ、とか何とか言うん……



「……お前、よく見りゃ着物似合ってんな」



口説き文句のような台詞を呟く土方歳三を、口を開けて暫く見つめる。

考えていたことと違うことを言われ、驚きもしたけど今では呆れている。


本当に昨日の貴方はどこに行ったんですか!


そう問わずにはいられないほどに……