かさの向こうに縁あり

でも、その沈黙は続きはしなかった。



「訳を話すと長くなる……が。まあ、あいつらとは向かう先が違ったみたいでな。脱隊ってよりは、“分離”って形になってるからだ」


「分離?」



規則が厳しいこの隊において、分離可能だなんて、一体どういうことだろう。

そんなことができるなんて、到底理解できない。


……とすると、どちらかに何か陰謀があってのこと?


なんて、分からない話を自分でさらにややこしくしている。

だから考えるのはやめて、副長さんの説明を聞いた。



「俺達は佐幕派だ。だがしかし奴らは少し違う。ほぼ勤皇的だ。分離して、先の天子様の御陵を警護する“御陵衛士”っていう役を仰せつかった、って話らしい」



先程から、何やら聞き慣れない難しい単語が連発している。


“砂漠派”とか“金納”とか“天使”って……一体この話と何の関係があるんだろうか。



「砂漠派?金納?天使、様?……って何ですか?」



副長さんはその刹那、目を見開いた。

私の聞いたことが、相当おかしかったのだろう。