かさの向こうに縁あり

驚愕と歓喜に満ちた声で、ようやくそれを理解する。


まさかこんなにすぐに戻るとは思っていなかったから、私も驚きを隠せない。

案外、呆気なくて……


それでも、やっと戻ってきたという思いの方が大きくて、つい笑顔になる。


これでやっと、平助と普通に会話できるんだーー




「あー!!左之助、また覗いてる!」



平助がバタバタと縁側を急いで駆けてくる音が聞こえる。

それと同時に怒声が響き渡る。


それはそうだ、毎朝諦めずに、この新選組屯所で唯一の女である私の部屋を覗いてくるのだから。


本当に呆れるくらいだ。

そんなに寝顔見て何が楽しいんだか、当の私にはさっぱり分からない。


平助が障子の前まで来たようで、原田さんに詰め寄っている。

何やら顔を近づけ、原田さんを睨み付けているようだ。


それらの動きは障子に映るシルエットでしか分からないけれど。


さすがに原田さんは焦っているようだ。