深夜の広場。


大きな噴水があり、市民の憩いの場として賑やかなこの広場も、この時間帯では静寂を保っている。


噴水近くのベンチに腰掛ける黒い影が二つ。


黒い影がすっと立ち上がると、街灯によってその姿を現した。


影の正体はコーズとマリ。


コーズに宛てられた謎の手紙。


内容はいたってシンプル且つ簡素なもので『深夜0時に噴水広場にて待つ』というものだった。


最初は意味がわからず何かのイタズラではないかと思っていたが、いつまで経ってもオレオが帰ってくることがなく、不審に思いこの広場にて赴いた。


オレオの身になにかあったに違いない。


だとしたらこの手紙は罠の可能性が高い。


勇者であるオレオを捕らえた謎の人物。いや、もしかしたら組織的な奴らかもしれない。