『でも・・・それは・・・最初からそうだったのか・・・・・・』


 何とか、言葉にして納得させる。


 それは・・・昔から気がついていたことだ。


 二年前、自分はクーデータに巻き込まれた。


 逃げることもできたはずなのに、足がすくんで、逃げ遅れた。


 結果として、自分はそのときの戦火に飲まれて死んだはずだったんだ・・・。


 言ってしまえば・・・・。


 この二年間は・・・・私が・・・死ぬ間際に見た、まるで夢のような世界・・・・・・・。


『甘美な夢を見たものね・・・。』


 そこで、彼に会えたのなら、文句はない・・・。


 十分だった。


 百合は覚悟を決める。


 死のう・・・・・・・。今度こそ・・・ホントに彼のために・・・・・・・。


 でも・・・・・・・・。


 もし、これが本当に夢で・・・私の願いがかなうならば・・・。


『往生際が悪いぞ、私!もう、あえないんだ!もう・・・二度と・・・会うことは・・・・・。』




 ・・・・・・・・・・できないんだ・・・・・・・・・・・・。