でも僕は、今、シロ以上に落ち込んでいた。 僕はシロに興味を持っていたけど、 “シロと一緒の時を過ごした” という感覚ではなかったからだ。 だから雨の日に来ないからといって、裏切られたとは思ってなかった。 寂しいとも思ってなかった。 ……どっちでも、よかった。 シロは僕と、ただボーっと土手にいたわけじゃなかったの……? 「薄情なのは、僕の方だ……」 ――おまえと過ごす時間がすごく好きだった 僕はシロに、謝りたい気持ちでいっぱいだった。