建物に向かって僕が呼びかけると、 「はいよー!」 と、オバサンの弾むような返事が返ってきた。 最近はいつも大体決まった時間に訪ねているので、オバサンも覚えていてくれるみたいだった。 「あんた、今日もズブ濡れだねぇ」 オバサンは、 「ワッハッハッハ!」 と豪快に笑った。 そして、僕を屋根のあるところに誘い、ご飯をくれた。 オバサン、本当に本当にありがとう。 僕に悩みがナイのは、オバサンが僕に食べる物を分けてくれるお陰もあるんです。 僕もオバサンに、何か出来る事があったらいいのに。