それから間もなく、そんな心配は無用とばかりに、シロは僕を訪ねて来た。 アッチャンの車で、アッチャンとあの時の子イヌも一緒だった。 「オニイチャン、久しぶり!」 子イヌは僕に飛び付いてきた。 白い体によく目立つ、赤い首輪をつけていた。 シロは僕に、 「こいつ、シロって名前にしたんだ! クロの後任はシロだぞ!」 と、何やら得意げに言っていた。 「え?」 シロの名づけ方は、なんて単純なんだろう、と思う。 仕方がない。 これからはシロの事を、“ツヨシ”と名前で呼ぶ事にするか!