【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜

「あながち間違ってないかもね。魔界の人間の能力って、憎しみで増大したりするから。」



「憎しみで…か。なんだか、悲しいですね。憎しみで強さが増すなんて。」



俺は思わず、そんなことを呟いてしまう。



強さが、喜びや愛しさじゃなくて憎しみで増すなんて。これなら、人間の方がよっぽど強いんじゃないんだろうか。



ヒノエさんはその俺の言葉に返事はせず、代わりに、俺に静かなキスをした。



「…ふうん。人間って、変なの。」



頼むから、俺の感情をキスで確かめないで欲しい。こればっかりは何回されても慣れないし。