「………あれじゃ誰でも分かるって。」 「何?村瀬どうかした?」 俺が小さく呟いたのに、長谷部君が反応する。 「いや…別に。」 そう答えたけど、心の中では気付けよと突っ込む。 え?何にって…?決まってるでしょ。俺から距離を開けた座席で、俺の状況を楽しそうに窺うジンガイに、だよ! 狼だからなのか、こっちの会話はバッチリ聞こえてると思う。 だって、俺が適当に答える度に、怒りの視線が向けられるんだ。 はあーもう!くっそ怠い。