【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜

青い薔薇の花びらを見つめていると、閃光と共に視界が霞む。



身体はそのまま、魂だけ引っ張り出されるような感覚に、俺は辛くなり涙が流れた。



俺の意思で身体が動く。そっと目を開くと、ヒノエさんと伊佐木が闘っている現在へ戻って来ていた。



溢れた涙を拭う。すでに、ヒノエさんはボロボロだ。



俺は勇気を振り絞り、ヒノエさんと伊佐木の闘いの中へ走って飛び込んだ。



「ちょっと…楓ちゃん、邪魔よ。」



怒鳴ろうとしたのだろうが、力の入らないヒノエさんは、なんだかすごみがない。



「何だ?人間のくせに、俺に立ち向かう術でもあるというのか?」



こちらも既にボロボロな伊佐木。俺は、そんな伊佐木に言った。