赤の世界。
ヒノエさんが来る直前に見た、あの映像より少し前だろうか。
俺……いや、伊佐木は走っていた。
走って走って、走った先には、機械のような身体に変貌した、あのユナ、という女性がいた。
正確に言えば、いた、ではなく、町中を破壊している。その機械仕掛けの身体からレーザーのような何かを出している。
お腹の中心に翡翠色の核のようなものが埋まったこの人は、本当にあの優しげな女性と同一人物なのだろうか…?
それはこの伊佐木も思っているようだ。
大きな絶望感の中で、伊佐木はあの女性の言葉を思い出していた。



