【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜

両親を亡くし、弟が消え、罪人になり、辛いはずなのに



村の誰よりも美しく、強くあった。



白と赤のペイントを施されたヒノエさんが短剣を継承する儀式は、息を呑むような光景だった。



だが、その記憶は最後まで見ることが出来ず、俺の強い痛みと共にパネルの世界から引きずり出される。



タイムリミットの2時間が終わってしまったのだろう。ヒノエさんが俺に気づいたんだ。



現実世界でどれだけ罵倒されるかを想像するより、ヒノエさんの過去があまりにも辛く俺にのしかかった。