【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜

『冗談なんかじゃないさ。俺がやったんだよ。』



凍りついていたヒノエさんは、その声と物々しい殺気に咄嗟に短剣を構える。



しかし、その声の正体に、ヒノエさんは悲しみが込み上げる。



『キズキ……?』



黒の鎧に体を侵食され、腕は剣の恐ろしい見た目をした者は、間違いなく最愛の弟。



『俺は力を手に入れた。そこでくたばっているそいつらを倒して。姉さんは殺さないよ。この村を守れるのは、もう姉さんしかいないからね。』



そう言って笑うキズキは狂っている。俺は、ただそうとしか思えなかった。