強く閉じていた瞼を開くと、目の前であの幼児が苦しんでいた。 「何故だっ………!我が、人間などに負けるはずがない!」 目の前のものが、俺の空間でも奴の空間でもなく、現実世界だということを示している。 「勝ったのよ。楓ちゃんは、あいつの見せる闇に。」 隣にはヒノエさんがいて、穏やかトーンの言葉が帰って来た。 そのヒノエさんは、倒れそうな俺の身体を、確かに支えてくれていた。 俺は、この逞しい人に、温もりに、存在に、また助けられたんだ。