起き上がりもう一度ヒノエさんを見たけど、起きる気配はない。



「お前、人間界の時間に換算すると3日程寝ていたんだぞ。ヒノエ殿は言うなと言われたが心配していた。」



3日も…それほど、あの魔王の力は壮大だったってことか。



ルキはベッドから退くと、ベッドサイドの椅子に座る。



そして、きゅっと顔を真剣な形に整えると、俺にはっきり言った。



「頼むぞ村瀬楓。人間風情に頼るのは嫌だが、あちらの世界でヒノエ殿を手助け出来るのは、お前しかいないのだから。」



その言葉はルキがヒノエさんをどれだけ慕ってるか分かる言葉。