【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜

憎しみで身体が支配されそうになるのを、俺は我慢する。



伊佐木の時は、彼の身体から見た記憶だったのに、今回は違う。



空間に“俺”という存在自体はないのに、どこかで傍観していて



そんな俺を、強い憎しみが乗っ取ろうとしている感じ。



なんとか自我を保っていると、再び映像が変わる。



今度は……血の海。



さっきの女の人と、同じで三角の耳を持った男が大量の血を流し倒れている。



それを、すぐ傍で見ているのは、さっきの少女…と同じ顔をした何か。



腹から下が、まるで蜘蛛のような、人間ではない生き物。