【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜

専務の奥さん、名雪さんは、どうやら専務の書類を届けに来たらしい。



ヒノエさんの推測、今回、ハズレかも。この人意外と普通だ。



「あ、良かったら俺、その書類代わりに渡しときましょうか?そろそろ行かないと、うちの部長煩いし。」



「それじゃあお願いしようかしら。ありがとう、村瀬さん。」



彼女はふっくらした唇でにこりと微笑むと、俺に黄緑色のA4サイズの封筒を渡す。



その時、一瞬だけゾクっと背筋が凍る。やっぱり、この間から風邪っぽい。



「じゃあ。」



俺は彼女の色香漂う切れ長の瞳に見とれながら、お辞儀をして立ち去った。