ハフピスライン

魔石は魔物と戦うための武器としては大きく効力を発揮するから。だからあまり人間には手渡したくはないもの。

「その侵入者があのゲリラの民、オポゼの村に関わっている可能性はないか」

魔王が言うゲリラの民。それはガーディアクロスとは離れた地にあり、オポゼの村と言われている。

そこにはガーディアクロスとは無関係に魔物に恨みを持つもの達が集まり、ありとあらゆる方法で魔物を全滅させまいと企んでいる。

ハーフが内部調査を行って、それほど大きく発展はなく危険性は低いと判断し、放置していた。
だけど今回の魔石の採った者たちがそのゲリラの民に関わっているならば、再度危険の可能性が出てくる。

それを魔王は気にしていた。

「可能性はほとんどないでしょう。あそこにいるもの達にテレポート出来るほど強力な魔力を持った者はいないと聞きます。ただハーフの情報ですので手違いはあるかもしれません」
「確かにほんの薄い可能性だろう……」

そうして、また魔王は考えただした。しかし今回はそれほど考え込みはしない。