あたしの代わりに、美羽ちゃんが笑顔で答える。 勝手に何を言っているの? 「それなら明日、時間は放課後がいいな」 「はい」 「それじゃあ明日、楽しみにしているよ」 さらっと爽やかな笑顔を見せて女の子達に再び囲まれながら 岩城先輩が去って行った。 その姿が見えなくなってからやっとあたしも美羽ちゃんから解放されたんだけど。 「ねぇ美羽ちゃん、知ってる?」 「何よ」 「あたしの好きな人は、ここまで来ないよ?」 「知ってるわよ、そんな事!!」 そう、響くんは ゲームのキャラクターなのだ。