「くだらない……お前達は皆自分の事ばかりだな。それに…… その程度の容姿で俺の妃だと?ふざけるな」 そう冷たく言い放つと、グラディスはまた妖しく微笑んだ。 そしてその場を立ち去ろうとした時――。 「お待ちください」 美しい声が、広間に響き渡った。 グラディスの漆黒の瞳が……声のする方向へゆっくりと向けられた。