―――――― 夕方になり空が赤く色づく頃。 「そろそろ夕方かしら」 目の見えないはずのリネットがそう呟いた。 生まれながらにして目の見えないリネットは、視覚が不自由な分その他の感覚が特化していた。 そのため、常人にはわからないような僅かな空気の流れ、動物の鳴き声などを敏感に感じることができるのだ。 「夕飯の買出しにでも行こうかしら」 そう言って立ち上がったリネットは、「あっ」と小さく声を上げる。