――マトの話はこうだ。 今日、友達の間でその城の化け物の話が話題に上がったのだという。 すると、やはり幼い子どもの性分なのだろう。 近いうちにその城へ行って度胸試しをしようということになったらしい。 「ばかばかしい、そんなものいるわけないわ。それに、」 そう言うと、リネットは目の前のマトの頭に優しく手を置いた。 「そんな危ないところに行くなんて…、何かあったらどうするの」 遊び盛りのマトの気持ちもわかる。しかしリネットはマトの親代わりなのだ。