「私(わたくし)はこの地に住む魔女でございます」 グラディスの漆黒の瞳をじっと見つめて…その射すような視線にも負けずに、女はそっと口を開いた。 「グラディス様……」 女の美しいその容姿に、周りにいる者はみな目を奪われる。 それ程にこの魔女は美しかった。 「私は、あなたの妃になりたいと思い……この宴へとやってまいりました」 女を拘束していた衛兵の力が弛んだその時、女はその白いしなやかな指をグラディスの頬へと伸ばす。