「お前は…?」 グラディスが鋭い視線を向けた先にいたのは、長い銀髪の美女。 透き通るように白い肌と銀髪、そしてそれとは対称的な赤い唇はなんとも妖艶な雰囲気を醸し出していた。 しかし、髪と同じ銀色の瞳は――ゾクリとするほど冷たかった…。 「お待ちください、グラディス王子」 赤い唇が、ゆっくりと弧を描いた。