「柏木流湖さんて誰よ」


夏休みも部活は当然あるわけで。

帰ってきてシャワーから出ると姉貴が手紙を手にニヤニヤしている。


「彼女」


スポーツドリンクを飲みながらボクは手を出して、手紙をよこせと合図した。


「え!?アンタ本当に彼女いたの?しかも手紙って・・・随分古風な彼女なのね」


手紙を渡しながら姉貴は驚いている。


「まぁね。別に古風でも何でもいいだろ」


リビングのローテーブルに置いてあった姉貴が読んでいたレジャー雑誌を手に取る。


「ちょっと!あたしが読んでるんだけど」


「後で返すよ、うっせーな」


文句を言っている姉貴を無視して自分の部屋に戻った。




レジャー雑誌を見たかったのは、ルウコとどこかに行こうかな?と考えていたからだ。

だからルウコからの手紙を読んでかなりビックリしてしまった。