彼女と初めて出会ったのは、高校一年の秋だった。


野球部に入っていた俺は、運動部恒例の、先輩からの洗礼に遭い、夏で力尽きた。


新しい部活を始める気力はなかったが、部活に所属することが絶対の学校に於いて、幽霊部員になること必至で、俺は文芸部に入った。



真面目に部活に出る気など微塵もなかった。


入部の手続きに行った部室には、部長や部員たちと一緒に彼女がいた。





そう、それは一目惚れだった。