そう言って華子は、モニターに映る文章の、その子の名前の部分にマウスでラインを引き、未恋に見せた。その名前を見た未恋は叫んだ。
「えっ、この名字!」
「…もしかしたら、ケイ君と関係あるんじゃない?その子…
なぜならその子もまた、『ロマンス・カッター』と呼ばれていたのだから…」
「ちなみに、その子はもう既に亡くなっている…なぜなら彼女こそが、この連続少女自殺未遂事件の発端であり、唯一命を落とした女の子だからよ。」
…薄暗い、部屋の中。シュルシュルと、勢いよくほどけてゆく、左腕の包帯。露わになる、ロマンス・カットの傷跡達。ケイはそっと、その中でもたった一つ、他の物とは違う傷跡を選び、右手に持っているカッターの刃と合わせてみた。
「…傷口とぴったりあう!やはり、僕はこれで自分の手首を…」
激しい速度でフラッシュバックする、美しくも、残酷な記憶。
今、ケイは全てを思い出す。
-…僕も、ほのかの事を…愛していた!
「えっ、この名字!」
「…もしかしたら、ケイ君と関係あるんじゃない?その子…
なぜならその子もまた、『ロマンス・カッター』と呼ばれていたのだから…」
「ちなみに、その子はもう既に亡くなっている…なぜなら彼女こそが、この連続少女自殺未遂事件の発端であり、唯一命を落とした女の子だからよ。」
…薄暗い、部屋の中。シュルシュルと、勢いよくほどけてゆく、左腕の包帯。露わになる、ロマンス・カットの傷跡達。ケイはそっと、その中でもたった一つ、他の物とは違う傷跡を選び、右手に持っているカッターの刃と合わせてみた。
「…傷口とぴったりあう!やはり、僕はこれで自分の手首を…」
激しい速度でフラッシュバックする、美しくも、残酷な記憶。
今、ケイは全てを思い出す。
-…僕も、ほのかの事を…愛していた!