「知らない間?そんなはずはないわ。ねえ未恋、その当時、こちらへ引っ越ししてくる前、あなたが住んでいた地域でも、毎日警察が、所かまわず自宅訪問していた時期がなかったかしら?そのロマンス・カッターを回収しに。」
「そうねえ…あっ、そうそう!あったあった!それに、そういえばよく母親から『あなた、手首切ったりしてないわよね?』なんてよく言われてたわね。」
「テレビでもよく報道されてたじゃない、ワイドショーか何かで。」
「余りテレビ見なかったから…」
「のんきな子!…じゃあきっと、なぜその恋愛グッズが、警察の回収の対象になったかも深くは知らないわよね?」
「う、うん…」
華子はそこまで言うと、クッキーと共に用意していた紅茶を一口すすり、のどを潤してから、ゆっくりと語り始めた。
「ある瞬間から、その恋愛成就の道具が、初恋の傷を請け負う道具に変化したからよ。それも、自分の手首を切るという行為によって…」
「そうねえ…あっ、そうそう!あったあった!それに、そういえばよく母親から『あなた、手首切ったりしてないわよね?』なんてよく言われてたわね。」
「テレビでもよく報道されてたじゃない、ワイドショーか何かで。」
「余りテレビ見なかったから…」
「のんきな子!…じゃあきっと、なぜその恋愛グッズが、警察の回収の対象になったかも深くは知らないわよね?」
「う、うん…」
華子はそこまで言うと、クッキーと共に用意していた紅茶を一口すすり、のどを潤してから、ゆっくりと語り始めた。
「ある瞬間から、その恋愛成就の道具が、初恋の傷を請け負う道具に変化したからよ。それも、自分の手首を切るという行為によって…」


