Romance Cutter ―初恋の傷請け負い人 Snow Again―

未恋は疲れていた。普段から、眼鏡にお世話になっている人にとって、眼鏡無しで駆けずり回るというのは、苦痛でしかない。
「ああ、もうだめ…」
ベンチに腰掛けた瞬間、一日の疲れがどっと出てきた。そのせいか、未恋は急に強烈な眠気に襲われた。辺りで鳴り響く祭り囃子を子守歌代わりに、徐々に、未恋は夢の世界の住人になっていった。


-う…ううん…-


一体どれくらいの時が経ったのだろうか。気付けば、未恋は誰かの身体にもたれ掛かるようにして眠ってしまっていた。
「きゃあっ!」
未恋は、跳ね起きた。
「あ、あの、わたし、その…」
未恋が、クッション枕代わりにしていたその人に謝ろうと、その相手を見た瞬間、未恋はドキッとした。
なぜなら、その相手、つまりその男の子は、未恋が今まで目にしたことのない程の美少年だったからである。


-こんなに綺麗な男の子、見たことがない-