「お義父さんまで…」
第三者から見れば、二人とも、ほのかの想いを抱き続けるケイにとって、少し思いやりが足りないのではないか、と思うかもしれないが、本当は、一般的なティーンエイジの恋愛とは、こう言った環境が必要なのかもしれないし、ケイにとっても、今の状況が正解だったのかもしれない。
気兼ねなく自分の恋路を語れて、それを聞いてもらえる、そして解決できる。
狭いけれど、面として話せる環境、傘の下。ケイは気分など全く害してはいなかった。


…ほのかも、ケイも、未恋も、そしてロマンス・カッターを慰めとしてきた、その他諸々の人達。本当は、ロマンス・カッター等ではなく、ただ求めていたのは、そんなきさくなロマンス。そんな傘が欲しかっただけなのかもしれない。