鶴くんのお家は……結構な豪邸だった。


門を入ると広いお庭があって、一面が芝生になっていた。


そこで駆けている子犬。


……なぁんか、映画に出てくる海外のお家みたい。


池に、お花がたくさん咲いたガーデン。


本当にお坊ちゃんだったんだぁ。


今日はガーデンパーティみたいで、所々にパラソルと、料理用のボードが庭に並べられていた。


……真夏なんだけどね。


鶴くんちに着いてからも、せっかくのパーティなのに、


私だけが、あんまり楽しめずにいた。


「さや、そんな気にしなくて大丈夫だよ!

絹川当麻、学校だってよく昼から来てるじゃん。

今日もそのうち、ヒョッコリ現れるから!」