「だって……鶴く」


「うわぁっ! さや、これ……こっち、絹川当麻に似てるよっ」


月ちゃん大慌てで、そばにあった違う人形を手に取る。


……オオカミって。


「ちょっと月ちゃん、それマンマなんだけどぉ~。顔は似てないよ。当麻くん、もっとカッコいいもん」


「あーっ、何ノロケてんの? じゃ、こっちがさや」


月ちゃんは、ヒツジの人形を手に取る。


「こら、それもそのまんまだしっ! 月ちゃんは、こっちのネコかな~」


ふたりして、人形を両手に持ってきゃあきゃあ騒いでいた。


後からやって来た鶴くんは、不思議そうに私たちの姿を見てた。


まさか……ちょっと前に自分の話題をされていたとも


知らずにね。