“チカ”違いだ。 特別珍しい名前でもないし、探せば他にもきっといっぱいいる。 頭の中の雑念を追い払い、山下さんと話す彼女をバッチリ見て…… 「……えぇっ!?」 なんともまぬけな声が出た。 まわりいた新人達が訝しげに俺を見てきたけど、今はそんなことどうでもいいっ! だって、頭が、目が、正常に働いてくれない。 何で―――?? 何で…俺の最後の…いや、俺の元カノのチカがここにいるんだよっっ!?