飲みすぎて潰れてしまった2人を連れて、雄平の家へと向かう。


どうせ家に帰ったって、誰か待ってくれているわけでもないから...


莉子たち4人は親に捨てられたも同然の状態。


雄平は、親からマンションを与えられ、


綾と莉子は、忙しいと共働きしている親の帰ってくる事のない家に



孝は、自分の居場所のない親戚の家に住んでいた。



最近はもっぱら、雄平の家で、寝泊まりをする。


この日も、雄平の家から学校へと通う。


教室へ入った途端、静まり返る。
窓際の端が、莉子たち4人の席。


席に座ると、綾が孝と雄平に聞こえないように、耳元でこそっと言う。


「綾ね、、、望むの事好きになっちゃったかも...」


「えぇー!!!」


大声を出す莉子の口を慌てて塞ぐ綾。


孝と雄平が不思議そうにこっちを見てきたので、綾は慌てて廊下へ莉子を引っ張っていく。