一応歯磨きと洗面は済ませていたし、入浴もしていたので、俺は遠慮なしに寝転がる。


 一気に朝まで寝入ってしまった。


 朝方――そう、午前七時過ぎぐらいだったか――に俺はベッドから起き出し、体のだるさを堪えながら、キッチンへと歩いていく。


 目を擦りながら、冷たいコーヒーを淹れるため、水道水を出す。


 無色透明の水が流れ出てきた。


 俺は渇きを覚えていたので、グラスに一杯注ぎ、飲み干す。


 多少カルキ臭がしていたのだが、俺は渇きに任せて飲んでしまった。


 そしていったん煮沸するため、薬缶に入れて沸かす。


 しばらくガス台に掛けながら、冷蔵庫を覗き込んだ。


 中には一リットル入りのパックの牛乳を二本買い揃えていたので、カフェオレにするつもりで、パックごと取り出す。


 お湯が沸いたようなのでガス台のスイッチを捻って停め、予(あらかじ)めインスタントコーヒーの粉末を入れていたカップに半分ほど注ぎ入れる。