一言同僚や上司たちに挨拶して、俺は自分のデスクに行き、パソコンを立ち上げる。


 業務用のメールがボックスに入っていたので、必要な分だけ読んで、一日の業務を開始した。


 あのときの夏の朝の涼しさを未だに覚えている。


 今、降られている雨を見て、ふっとそのことを思い出す。


 記憶はついこの間の出来事とあってか鮮明なのだった。


 カツカツカツ……。


 キータッチ音が鳴り響き、俺の仕事はその日も順調に進んでいく。