ニンマリと笑い掛けてきた。


 そう、手には血のべったりと付いた刀を持っていて……。


 俺はまた当惑する羽目になった。


 何が何だか訳が分からずに。


 ジャーという音がして、赤黒い水は流れ続ける。


 しばらく俺は背筋がひんやりとする感触を覚えていた。


 これがこの近辺に棲み続けている霊の正体なのだなと思いながら……。